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2022.11.26

クライアントとデザイン

私共の職業はクライアントのイメージをお聞きし、機能と構造を理解しデザインしていく中で、
これまで長年に至って想うことがあります。
それはクライアントのセンスが悪ければ形にならないと言う事です。
良いセンスのクライアントは小さい頃、又、周りの環境により、自然に築かれて来たものが影響している様です。
それは、知識とか職業とかでもありません。
知識だけであるなら、何々の大学、評論家は一流の造園家、建築家、芸術家になると言うことになります。
そのわからないのが、私は「間」であると想っています。
少し話しますと味覚です。
それも、最も単純な水です。
幼い頃、山辺の水を口にして育ち、都会等に出て、水を口にした時、感じるのと都会で育った、
または、都会で長年、生活しますとその感性は敏感ではない様です。
また、私が昔、お聞きした事があります良い真珠を選択する技術者を育てる上で、もちろん元々、その人のセンスが必要ですが、その技術者には悪いものを見せず、良いものだけを見せて育てるとの事です。
良いものだけを見て育った技術者は悪いものは一瞬にわかると言うのです。
それがセンスです。
結局、合う人、合わない人になるのですが仕方がない事です。
勝海舟、勝安芳の言葉ですが、「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与からず我に関せずと存候」です。
経営となると難しいことです。
振り返ると何もない様に想うものです。
専門(プロ)というのは、批判ではなく、良いものを何故良いかが説明できる者です。
批判は素人でもできるものです。